概要
@media
(メディアクエリ)の代替となる仕組み。
従来@media
を使う場合はビューポート(ウィンドウ)サイズを基準にするしかなかったが、@container
によって任意の要素を基準にすることが可能になる。
関連プロパティ
container-type
プロパティ: コンテナコンテキストの種類inline-size
: インライン柚を基準にするsize
: インライン軸とブロック軸を基準にするnormal
: デフォルト値。後述するサイズクエリは使えないがスタイルクエリは有効
container-name
プロパティ: コンテナコンテキストの名前container
プロパティ: 上記二つのショートハンドcontainer: <container-name> / <container-type>
と記述する
サイズクエリ
親要素のサイズに対するクエリ方法。
e.g.
.post {
container-type: inline-size; // クエリコンテナ化
}
@container (min-width: 480px) {
// クエリコンテナの幅が480px以上
.post h2 {
font-size: 3em;
}
}
``` e.g. `container-name`プロパティでコンテナをスコープ化 ```css .post {
container-type: inline-size;
}
.post.-large {
container-name: post-large; // クエリコンテナ名を設定
}
@container (min-width: 480px) {
.post h2 {
font-size: 3em;
}
}
// post-largeクエリコンテナの幅が480px以上
@container post-large (min-width: 480px) {
.post h2 {
color: #faa;
}
}
コンテナクエリに関する長さの単位
cqw
: クエリコンテナの幅の 1%cqh
: クエリコンテナの高さの 1%cqi
: クエリコンテナのインラインサイズの 1%cqb
: クエリコンテナのブロックサイズの 1%cqmin
: いずれかの小さい値cqi
またはcqb
cqmax
: いずれかの大きい値cqi
またはcqb
e.g. %
とcpw
の比較
.percent {
width: 60%; // 親のボックスモデルの幅が基準になる
}
.container {
width: 60cpw; // クエリコンテナーの幅が基準になる
}
サポート状況
@container - CSS: カスケーディングスタイルシート | MDN
全ブラウザで利用可能
スタイルクエリ
【CSS】コンテナスタイルクエリ(container style queries)について
- 親要素のスタイル値に対するクエリ方法
@container style(条件式)
と記述する- カスタムプロパティしか指定できない(通常のプロパティは使えない)
- サイズクエリと組み合わせることも可能
- サイズクエリと違いクエリコンテナーの宣言がなくても利用可能(宣言することで名前空間を制限できる)
以下の例では、.child
の要素にスタイルクエリが適用される
<style>
.parent {
--textSize: large;
}
@container style(--textSize:large) {
.child {
font-size: 120px;
}
}
</style>
<div class="ancestor">
<div class="parent">
<div class="child">child</div>
</div>
</div>
また直接ではない親要素に対しても有効。
.ancestor {
--textSize: large;
}
@container style(--textSize:large) {
.child {
font-size: 120px;
}
}
使用例
e.g.
--debug
フラグを使ってデバッグモードの切り替え
:root {
--debug: ;
}
/* :root もしくは特定の位置で `--debug: 1` すると
それ以降のHTMLでデバッグ用の線が出ます */
@container style(--debug: 1) {
*,
*:before,
*:after {
outline: 2px solid #faaa;
opacity: 1 !important;
visibility: visible !important;
}
}
サポート状況
CSS Container Style Queries | Can I use… Support tables for HTML5, CSS3, etc
Chrome と Edge でのみ利用可能。